ご出発前の準備

MEDIF(弊社指定の診断書)は治療中の主治医様がご記入ください。ご病状や必要な特別装備(酸素ボンベ、車椅子、ストレッチャー等)についての詳細をお知らせください。

病状やご搭乗条件によっては、航空会社の判断でご搭乗をお断り、または遅延・条件の変更をお願いする場合がございますので、あらかじめご了承ください。

なお、ご搭乗は、治療を受けて安定した状態であることが前提となります。

Fill in a MEDIF (Medical Information Form)

体調に不安のあるお客様へ

飛行中は環境のわずかな変動でも体調に影響を及ぼす場合があります。健康リスクを最小限に抑えるため、ご出発前に必ず医師とご相談ください。

薬は必ず機内持ち込み手荷物にお入れください。

治療中・未治療の状態や、飛行により悪化が予想される病状をお持ちの方は、ご予約前に医療承認(英文診断書)が必要となります。

機内で介助が必要なお客様は、必ず付き添いの方とご一緒にご搭乗ください。なお、機内準備のため、事前にお知らせください。

金属製の人工関節・心臓ペースメーカー・除細動器をご使用の方、お持ち込みになる方は、『fit to fly』の文言が記載された医師による英文診断書をご用意ください。

必要なお薬(舌下ニトログリセリンなど)は十分な量を機内持ち込みでご用意ください。

薬の紛失時に備えて、薬の種類・服用間隔・用量の一覧を別途ご用意ください。

不要な歩行は避け、機内での移動は最小限にとどめてください。

以下に該当する場合、ご搭乗は安全ではありません:

  • 安定していない胸の痛み - 心筋梗塞やうっ血性心不全を最近起こされた方は、日常生活に無理なく戻り、胸痛が再発していない状態となってから少なくとも6週間はご搭乗は避けてください。
  • 冠動脈バイパス術(CABG)や胸部の手術を受けられた方‐手術時に胸腔内へ一時的に空気が入るため、術後2週間以上経過し、体内の空気が自然に吸収された状態でないと、機内の気圧変化により圧外傷の危険性があります。
  • コントロールされていない心不全のある方
  • 未治療で、収縮期血圧が160mmHgを超える高血圧の方‐高血圧そのものは、適切にコントロールされていればご搭乗に大きな問題はありません。ただし、機内ではお薬を機内持ち込み手荷物として携行してください。
  • 未治療の不整脈のある方‐心拍リズムが安定しておらず、抗凝固薬などの適切な治療を受けていない場合は、ご搭乗いただけません。
  • 非代償性弁膜症の方
  • スキューバダイビング後24時間以内、または減圧症のある方
  • 未治療または安定していない自然気胸のある方
  • 胸水が排出されていない状態の方
  • 喘息のある方‐喘息の症状が不安定、重症、または最近入院を必要としたような場合には、ご搭乗いただけません。比較的軽症で搭乗に支障のない方も、発作時にすぐ使用できる吸入薬などの必要な薬剤は、必ず機内持ち込み手荷物として携行してください。
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)のある方‐慢性気管支炎、間質性肺疾患、肺気腫などをお持ちの方は、基礎的な動脈血酸素分圧(PaO₂)の状態によって、機内で低酸素状態に陥るリスクがあります。50メートルの歩行や階段の昇降を、息切れや呼吸困難なく行えることがご搭乗の条件となります。
  • 呼吸不全がコントロールされていない方
  • 人工呼吸器を使用されている方、または病状が不安定な方
  • 活動性の肺感染症がある方
  • 低換気を伴い人工呼吸器が必要な神経筋疾患のある方
  • 出発の2週間以内に治療を受けた免疫力が低下している肺結核の方
  • 出発の3週間以内に胸部手術を受けた方

気管切開をされている方は、機内の湿度が低いため、特別な注意が必要です。

  1. コントロールされていないてんかん、または脳外科手術後2週間以内の方‐軽度の低酸素状態、過換気、さらには疲労・不安・服薬リズムの乱れなどが原因で、安定したてんかん方や、合併症のない脳手術を受けられた方でも、長時間のフライト中には発作が起こりやすくなることがあります。出発直前にお薬の内容を変更することは推奨されませんが、必要に応じて発作予防のためのお薬を追加でご準備いただくことをご検討ください。てんかんの方は、フライト中および予期せぬ遅延に備えて、十分なお薬を機内持ち込み手荷物として携行してください。
  2. 脳卒中や脳血管障害の既往がある方‐症状が安定している、または回復中の場合でも、通常はご搭乗までに少なくとも2週間の経過観察が必要です。脳動脈不全の方は、機内での軽度な低酸素状態が体調に影響を与える可能性があるため、補助的な酸素の使用をご検討いただくことがあります。
  3. 出発前15日以内に事故などによる頭部外傷を受けた方
  4. 未治療の脳浮腫がある方、または出発前1週間以内に腰椎穿刺(ルンバール穿刺)を受けた方
  5. 出発前3日以内に造影剤を使用した脳の画像検査を受けた方
  6. 精神疾患をお持ちの方‐ご搭乗には医師の診断書が必要です。統合失調症などの精神病性疾患をお持ちの方は、お薬によって症状が安定しており、信頼できる付き添いの方が同伴し、必要に応じて鎮静剤などが準備されていれば、ご搭乗いただけます。

機内での気圧の変化により、腸内のガスが膨張し、腹部に不快を感じることがあります。

  • 中空臓器を縫合する腹部手術を受けた方‐気圧によるガスの膨張により、縫合部が破れたり出血したりするリスクがあります。そのため、腹部手術後は少なくとも2週間はご搭乗をお控えいただくことが推奨されます。
  • 人工肛門(コロストミー)をご使用の方‐通常、機内でリスクが高まることはありませんが、腸の膨張により排便量が増える可能性があります。そのため、大きめのコロストミーバッグの使用をおすすめします。また、小型のバッグをご使用の場合は、頻繁な交換が必要となる可能性があるため、機内持ち込み手荷物にて多めにご用意ください。
  • P腸閉塞のある方、または潰瘍からの出血や食道静脈瘤の破裂があった方‐内視鏡検査で明確に治癒が確認されている場合、あるいは出血から3週間以上が経過し、ヘモグロビン値が10g/dlを超えている場合には、ご搭乗が可能となることがあります。
  • 脱水を伴う重度の胃腸炎のある方
  • 過去7日以内に胃や腸の手術を受けられた方
  • 過去24時間以内に大腸内視鏡検査(コロノスコピー)を受けられた方

長時間のフライトでは、狭い座席での同じ姿勢の継続、運動不足、水分不足による血液の粘度上昇、血流の停滞、足のむくみなどが重なり、脚の深部静脈に血栓ができ、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)になるリスクがあります。

以下の対策をおすすめ致します:
-快適な靴を履く、または靴を脱いでリラックスする
-定期的にふくらはぎの筋肉をこまめに動かすストレッチや軽い体操を行う
-機内を歩いたり、手足を動かすようにする
-睡眠薬の使用は避ける
-十分な水分補給
-アルコールの摂取は控えめにする

  • 網膜剥離の手術後3週間以内の方、急性緑内障または1か月以内に手術を受けられた方、治癒していない角膜炎の方、過去3か月以内に眼科手術を受けられた方
  • 急性副鼻腔炎、急性中耳炎の方
  • 過去3か月以内に耳の手術を受けられた方
  • 重度の貧血 (ヘモグロビン値が10g/dl未満) の方‐機内の気圧や酸素濃度の低下により、めまいや意識を失う可能性があり、ヘモグロビンが8.5g/dl未満の方のご搭乗いただけません。
  • 航空会社の規定により機内への持ち込みが禁止されている医療機器の使用が必要な方
  • 感染症をお持ちの方 : 水ぼうそう、はしか、おたふく風邪、百日咳、帯状疱疹など
  • 重篤な合併症のある免疫不全の方
  • 不安定型糖尿病の方‐不安定型糖尿病の方はご搭乗いただけません。コントロールが良好な糖尿病の方は事前に糖尿病食をご依頼ください。また、すべての医薬品(注射針、血糖測定器、糖分を含むおやつ、針やランスを収納するための容器など)を機内持ち込み手荷物として携行してください。異なるタイムゾーンを横断する場合、機内では出発地の時間を基準にし、目的地に到着後に現地時間に調整することをお勧めします。
  • 最近の手術や外傷を受けた方‐体内にガスが閉じ込められている場合、高度の変化により問題を引き起こす可能性があります。
  • 骨折して石膏で固定された方‐コンパートメント症候群や有害な腫れを避けるために、ギプスは分解しておく必要があります。
  • 重度の火傷や感染した大きな傷の方
  • 末期の病気で旅行中に症状が悪化する可能性がある方
  • 尿道カテーテルを使用している方‐バルーンは水で満たし、出発前に尿路感染症の兆候がないか直接検査し、尿培養で確認した後にカテーテルを交換する必要があります。

THAI便には多数のお客様がご搭乗されるため、ラウンジおよび機内において完全にナッツを含まない環境を保証することはできません。

ただし、お客様のご体調について事前にご連絡をいただけましたら、各部門にてできる限り配慮させていただきます。    

また、常にお薬や医療用IDブレスレットなどを携帯されることを強くおすすめいたします。

アレルギー反応が起きた際は、速やかに乗務員へお知らせください。

ご搭乗をお控えいただくべき症例

  • 生後14日未満の新生児, 機内の気圧や環境は新生児に影響を及ぼす可能性があるため、ご搭乗はできません。また、早産で生まれた乳児がご搭乗される際には、MEDIF(弊社指定の診断書)をご提出頂き、タイ国際航空の医療部門によるご搭乗の承認が必要です。
  • 妊娠中のお客様について: 合併症のない妊娠であればご搭乗いただけますが、機内での早産リスクを防ぐための条件は各航空会社によって異なります。また、妊娠初期における頻繁な飛行は、低酸素の影響を受けやすいため慎重にご判断ください。妊娠中のお客様に関するご搭乗条件は以下のとおりです:
    • 妊娠28週を超える方は、出産予定日および妊娠経過の状態、『fit to fly』の文言が記載された医師の英文診断書をご用意ください。
    • 単胎妊娠の場合
      • 飛行時間が4時間未満のフライトでは、妊娠36週までご搭乗可能です。
      • 飛行時間が4時間以上のフライトでは、妊娠34週までご搭乗可能です。

    いずれの場合も出産予定日と正常な妊娠経過であること、『fit to fly』の文言が記載された医師の英文診断書が必要です。

    • 多胎妊娠や合併症を伴う妊娠 (例:前置胎盤、過去に早産歴があるなど)は、長距離フライトのご利用は原則として推奨されません。ご搭乗をご希望の場合は、事前にタイ国際航空の医療部門によるご搭乗の承認が必須となります。
    • 妊娠37週以降の方は、安全上の理由からご搭乗いただけません。